記す者

「じゃあ、どうしてあんなことを?」

「照れ隠しだと言ったろう」

 小首をかしげるケイトから視線を外し、カフェ・ラテを傾ける。

「内気なミックが本心など言えるハズもない」

 どこか納得したような面持ちを上げて、ケイトに視線を合わせた。

「金のため。というのは、ある意味本心だ」

「!」

 眉を寄せるケイトに、再び険しい表情を見せる。

「今の時代、金がなければ生きては行けない。どんなに大義名分を並べ立てても、戦争で金を貰っている事に代わりはない」

「!? そ、れは……」

「それが悪いと言っている訳ではない。自身のしたい事のための必要最低限のものだ。しかし、それに目を背けている行為には、いささか賛成しかねる」

「……」

 ケイトは彼の言葉に若干、苛つきを覚えた。