ケイトはあれからすぐ、次の仕事のためアメリカに渡った。

 ホテルにチェックインして、さっそくノートパソコンを起動させる。

 書き出しは──

【不死の傭兵】

 タイトルの先は何も記されてはいない。

「……ふう」

 タイトルを睨み付けたあと、疲れたように溜息を吐き出して伸びをした。

 そして、ベリルとノインの事を思い起こす。

『どうして戦いに身を投じるのか』

 当初の取材目的を忘れる所だったが、それはあの2人を思い出せば自然と理解出来るような気がした。