記す者

 そんなケイトに鋭い視線を向ける。

「あんた、大スクープだって考えたでしょ?」

「!」

 的を射抜かれてケイトは体を強ばらせた。

「よく考えて、永遠に閉じこめれる人間がいていいの?」

「彼を調べれば、人間は死ななくてよくなるかもしれないのよ?」

「人は死ぬものよ、死なないなんてあり得ない。死ぬからこそ、輝いていられるんだわ」

「じゃあ死なない彼は何故、輝いて見えるの?」

 言いくるめた──と小さく溜息をついたケイトに、ノインは真っ直ぐな瞳を向けた。

「死ぬべき運命のあたしたちを守り続けているからよ」

 その瞳にケイトは圧倒された。

「あたしもいつか死ぬ。でもそれを否定したりしない。死ぬと解っているからこそ、あたしは今こうして生きてる」

 ノインは言葉切って、建物の間から見える狭い空を見やった。