記す者

「どうして傭兵になったの?」

「それが適正だと判断した」

 そっけなく答える。

 ケイトは気分を変えるように、ウエイトレスにキャラメルマキアートを注文しベリルに向き直った。

「あなたに会う前に、何人かの傭兵に取材したわ。その中の1人の言葉に驚いたの」

 ベリルの反応を待つように、ケイトは言葉を切った。

「なんのために傭兵をしてるの? って聞いたら、“お金のため”って答えたの。信じられる? 金のために人を殺すなんて」

 呆れて言葉も出ない……と、いう風にケイトは肩をすくめて大きく頭(かぶり)を振った。