銃弾駆けめぐる多くの戦場に身を投じてきた彼女にも、この経験は大きかった。

 ただの『雇われ』じゃない──傭兵の中には、こうも活き活きとしている人たちがいるのだと。

 色んな傭兵がいるのは解っている。

 しかし、この戦いで出会った傭兵たちは素晴らしい人たちだ。

 そうして傭兵たちは、それぞれ自分たちの帰るべき場所に戻っていく……ベリルに駆け寄るノインを、ケイトはじっと見つめていた。