記す者


 全ての作業を終え、傭兵たちもヘリに乗り込む──着陸した時と同じように、ヘリはゆっくりと上昇した。

 少年は、すっかりベリルと打ち解けたようで、楽しそうに彼と会話している。

「妬いちゃう?」

 それを、隣で見ているノインにケイトはイタズラっぽく言った。

「ま、ね」

 ノインは肩をすくめる。

「ああやって、みんなベリルに憧れてその背中を追うの。いつか、ベリルと一緒に仕事がしたいって」

「え?」

「なんでもないっ」

 ノインは無意識の言葉にハッとして、プイとそっぽを向いた。

 危なかった、ベリルが不死だってバレるとこだった……。あたしがバラしてどうすんの! ノインはドキドキした。

「この中にもそんな人間がいる」

 ノインは続く言葉を飲み込んだ──傭兵見習いの2人以外、ベリルより年下の人間はいない。