記す者

 ケイトは、少年の頭をなでるベリルの姿を見つめて立ちつくした。

「どしたの?」

 ノインはそれに、怪訝な表情を浮かべる。

「なんでもない」

 ケイトは我に返り、慌てて帰り支度をした。

「ベリルはあげないよ」

「! またそんなこと」

 私じゃ、あなたに適わないわよ……ケイトは小さく笑った。