記す者


 基地に到着すると、輸送機の用意はすでに出来ていた。

「すまんが1人追加だ」

 ベリルはエンジンの音に負けないように声を張り上げ、責任者とみられる男が手を挙げて応えた。

「ひゃ~……」

 ケイトが、輸送機を眺めて感嘆の声をこぼす。

 乗員は3人(プラス、予備の副操縦士1人)なので小型の輸送機だが、形からして最新鋭であると窺えた。

 輸送機に乗り込むと、準備中の男2人がベリルたちに笑みを向ける。

「大事な客に何かあったら、いち大事だからな」

 ガタイの良い男が、ベリルの背中をバンバン叩いて発した。

 ベリルは、苦笑いを返しながら叩かれたヶ所に手を添える。