自分たちが守られているのとは逆に、彼らにはいつ死が訪れても不思議ではない。

 自分が軽率だったと、ケイトは唇を噛みしめた。

「来るなって言っても、調べて来るんでしょ? でも、ベリルの依頼は他の傭兵たちより厳しいコトが多いから、あんたを守りきれないのは本当なの」

 ケイトは、ベリルという人物にさらに興味が湧いた。

 あの若さで厳しい依頼が来る事に、どれほどの手腕なのかと期待に口元が自然に緩む。

「だったら尚のこと、彼に張り付いてなきゃじゃない」

 ノインは小さく溜息を漏らした。