記す者

「どうして?」

 ケイトはいぶかしげにベリルを見つめる。

「守りきれない」

「私のことは気にしなくてい──」

「邪魔だ」

 ケイトの言葉を切って、吐き捨てるように告げた。

 無表情にケイトに視線を合わせたあと、外に足を向ける。

「何よ、あの態度」

「あんたたちは、自分たちの特権で戦場に行くんだろうけど……あたしたちはそれ、たまったもんじゃないのよ」

 ケイトはハッとした。

 ジャーナリストというだけで、自分たちは狙われないと高(たか)をくくっている──だが、彼ら傭兵にそんなものがあるはずもない。