記す者

「別に今に不満は無いよ。抱いてって言えば抱いてくれるし」

「!」

 ケイトは、いきなりの言葉に顔を赤くした。

「でも、彼から求められることは無いんでしょう?」

「ま、ね。甘えてもくれないから、あたしが思いっきり甘えてやるけど」

 言って、ペロリと舌を出す。

「ね、昼間に言った恋人。ホントはいないんでしょ?」

「! バレてた?」

「うん、あたしを安心させるために言ったんだってベリルが言ってた」

「!」

 彼にはお見通しだったのか。

「ベリルの取材、止めてくれないかな」

「え」

 か細く発したノインをのぞき込む。