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『でもさでもさっ、あの子なんか超カワいくね!?』



『わかる~っ!笑顔がヤバい。反則だろありゃ…』






食堂から見える中庭の絶景、女子の大群に翻弄されている、



大学1年:


保坂 修二と湯沢 陸。




『いやぁ~、ヤバぃ…あの子太陽みたいだ』



と、陸がため息まじりに言った。



『あとでちょっと話しに行ってみようぜ!?』




『さんせーぃ♪♪』



修二の提案に大盛り上がり。





そんな二人の横で、つまらなそうに窓の外を眺めている男がいた。

そいつは平然と口を開いた。



『お前らこーんなののどこが楽しいんだ~?』




一斉に二人は左隣に目をやった。



『ぅおっ!南斗、お前いつの間に…』



『よぉ、南斗!今日もおっかけから逃げてンのか!?』



修二と陸がそれぞれ言った。


彼の名は、藤田 南斗(ミナト)。

流行り(?)のメガネ男子だ。





『おぅ!別にそんなんじゃねぇょ、縁起でもない』


南斗が紙コップのコーヒーを一口飲んで苦笑した。