そう言うと、麻梨はハッとした。


「そっか…。そうだよね!!何もしないで諦めるなんて間違ってるよね!!ありがとう瑠美ッ♪」


はっ!?ありがとうって何??意味わからんねんけど!!

あたしは訳がわからなかった。


「えッ!?麻ッ…「あたし頑張ってみる!!」


今あたしの話ししてたやんな?

あたしは益々意味がわからなくなった。


「えッ…ちょ…麻梨、どういう事??」

「そっか。瑠美って知らないんだっけ。じゃあ話すね。」


そう言うと麻梨は話し始めた。








「あたしね、実は好きな人がいたの。その人に出会ったのは中2冬だった。



その日、服が欲しくて街に出掛けてたの。服もいっぱい買ったし帰ろうと思って歩いてたらつまづいておもっきり転けちゃたの。服はばらまけるし、皆見てるし、スルーだし、本当に恥ずかしかった。



でも1人だけ声掛けてくれたの。『大丈夫?』って言ってくれて、服まで拾ってくれて、あたしに付いた砂まで払ってくれて、凄く優しくて、嬉しくて…。一目惚れだったの。また会える事祈ってた。



でも次に会ったのはテレビの中だった。それ見て思ったの。住む世界が違うんだって、実らない思いなんだって、それなら忘れた方がいいって…。



でも瑠美の言葉聞いて頑張ってみようって思えたの。」


そっか、さっき麻梨の言葉は自分自身に言ってたんだ……。