「こッ…これって俊ちゃんが大事にしてたキーホルダーじゃん…!!そッ…そんなの貰えないよ…!!」


そう言って返そうとしたのに受け取ってもらえなかった。







「いいんだ。それは瑠美に持っててほしいんだよ。」

「でもッ!!」

「それに瑠美がそれ持ってれば寂しさもちょっとはましになるかもしれないじゃん?」


俊ちゃんはそう言ってにっこり笑った。





「……わかった。大事にするね。」


あたしはそう言うと涙をふいて、精一杯の笑顔を向け、続けて言った。


「……あたし!!絶対戻って来るから!!だから…。」

「うん。待ってる。」


言葉が詰まってあたしが言えなかったことを代弁してくれたかの様に俊ちゃんは言った。





それだけでさっきまで止まっていた涙が次々と溢れてきた。