私は、いつの間にか鬼我利の腕の中に居た。 そして、私の後ろで震えている男は思いっきり殴られたのか、そのまま気絶して動かなくなっていた。 「………ザコが。」 静かな倉庫に響く、低くて色気のある声。 「亜依…怖い思いさせてごめん」 「ぉっ鬼我利のせいじゃないよ!私が連れてかれたのがいけないの。」 だから、鬼我利が謝ることなんて何一つない。