「ね、煙草やめなよ。あんたまだ未成年でしょ。」 「は?」 「ませてんじゃないよ、糞ガキ。」 恐れられているあの鬼我利にこんな口答えできる私は凄いと思う。 でも、パパより怖くないから平気だった。 「…」 「…」 「…聞いてる?煙草嫌いなの…。」 「チッ…。」 鬼我利は煙草を上履きで踏み潰し歩き出した。 こいつ、みんなが怖がるほど悪い奴じゃないかも。うん。絶対悪い奴じゃない。