対してエイダは店内を堂々と闊歩していて、近くにいる客がさり気なく路を開けていた。
何をしているんだか。
慌てて背中を追いかけると、エイダはある場所で止まっていた。
ナオトの気配に気付いたのか、振り返ったエイダは唐突に言う。
「決めた。これにする」
「どれ?」
エイダの肩越しに覗き込むと、視界には淡い、綺麗な黄色をしたシュークリームが幾つものあった。
「これって、これ?」
ナオトは訳が分からず、エイダの言葉を繰り返す。
だが理由を話さずにエイダは高らかに断言した。
「決めた。父へのプレゼントはシュークリームにする」

