「だあれ?」


わたしは雑踏の中を立ち止まり
振り向いてその声に返事をした。


サラリーマンのおじさんがじゃまそうに怪訝な顔を向けてくる


そんなこと、気にしない
今わたしが気になるのは
わたしを呼び止める優しい声だ