有紀はジョーの催促に応え話を続けだした…

「…人にはね、紙ヒコーキのように風がとっても重要だと私は思うんです…風は大きく分けて2つ…良い風…すなわち追い風と悪い風…向かい風です…当たり前な事ですが紙ヒコーキは向かい風の時にどんなに頑張って飛ばそうとしても上手く飛びません。しかし、追い風だとその逆…気ままに風に乗って自由に飛んでいく…人だってそう…悪い風が吹いている時には上手くいかないもの…しかし、悪い風から良い風に変わった時にどれだけその風に乗れるか…世の成功者は良い風に上手く乗れたから偉大な功績があるんだと思うんです…って、ゴメンなさい。やっぱりつまらない話でしたね…」

有紀はジョーに平謝りをした。ジョーはシートを起こして…