「碧ホットミルク飲む?」



「え?」



「最近寒くなってきたから飲んでたんだけど、たくさん熱し過ぎちゃって」



「あ、じゃぁもらう」



「了解。 ちょっと待ってて」





パタンと軽い音がしてトントン、と階段を降りる芽衣の足音が聞こえる。



っだー!



おれはなにしてんだよ!



蒼はようするにおれにきっかけをくれたんだよな?



言わなきゃ、芽衣に言わなきゃ。



このまま帰ったらまた確実に蒼にブツブツ言われる。





「はい」





いつの間にか戻ってきたらしい芽衣がおれの目の前にホットミルクの入ったコップを出す。





「おーさんきゅ」





ホットミルクを一口飲んで覚悟を決める。



よし、言うぞ!





「芽衣」



「うん?」



「日曜日なんだけど…ごめん!

試合入っちゃってその…むりになっちゃったんだ…ごめんな」





目をぎゅ、と瞑って芽衣の言葉を待つ。



芽衣怒るかな…?