探偵学園Q

「ごめ…っ」



どれくらい時間が経ったんだろうか?

5分程度かもしれないし、30分以上リュウに泣き付いていたのかもしれない。



涙もある程度とまり、精神的に落ち着いてきたあたしは、ゆっくりとリュウから離れた。




「……ぷっ」




するとリュウがあたしの顔を見て笑みをこぼす。




「え?な、なに?//」

「…泣きすぎて目やばいことになってる」

「え?!か、鏡…っ」




慌てて鏡をポケットから取り出して見ると、泣きすぎで目が真っ赤に腫れていた。

いま思うと、あたし好きな人にぶっさいくな泣き顔さらしたんだ……;

恥ずかしくてリュウの顔見れないよ。




「…ユイ」

「は、はい!」


「泣くのは僕の前だけにしてね…」


「?……う、うん」




それだけ言うと、リュウは校舎に向かって歩いて行った。


微かに微笑んでいたように見えたのは…

幻覚かな…?



――…トクン

―…トクン


しばらく心臓の音が止まらなかった。




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