「ただいまー」



キュウ達が捜査から帰ってきて、一気に部屋が騒がしくなる。



「あーあ。1日歩いて手がかりゼロかあ…」

「おつかれさま。はいお茶」

「あ、ユイありがとー♪」




言葉に詰まっていた気まずい空気から解放されて、ほっとする。




「被害者の年令も職業もバラバラ。
調査の結果、接点は見当たらないもんなぁ」




1日中歩いて捜査したんだ…;
心のなかでいろんな意味での尊敬の気持ちが芽生える。

ふと横目で時計を見ると、もうすでに夜中に近い時間になっていた。




「ごめん!あたし帰るね」


「あ、ばいばーい」

「気をつけて帰れよ」

「まあユイに痴漢はないと思うけどね」

「また明日!」




バカズマの言葉は無視し、キュウの「また明日!」に失笑の笑みがこぼれる。

また明日……か。


荷物をまとめて部屋を出ようとした瞬間、耳に入ってきた言葉に体が硬直した。