探偵学園Q

「ねえリュウ、…ユイのこと悪いのは全部自分だけだと思ってるでしょ」




するとメグが先に口を開いた。
その言葉に心臓が大きく高鳴りながらも、平静を装う。



「…その通りだろ」

「リュウ勘違いしてるよ。すっごく大きな間違いしてる。リュウは全部自分のせいだって思って責任とってさっきだって死んでもいいって、…そう思ってた」

「………」

「それは違うよ？…ユイはそんなこと望んでなんかいないと思う」



メグの目からこぼれ落ちた涙が僕の手の甲を濡らす。



「あたしあれから考えたの。ユイが冥王星だって知ってそりゃびっくりしたし信じられなかったし、隠されてたことが悲しかった」

「…メグ」

「でもね。やっぱりユイはいつだってリュウの幸せを願ってたと思う。あのときだってユイは自分が裏切ったって思ったからリュウのこと責めなかったんでしょ？」

「……」

「だから、あたし達に、リュウに迷惑かけたくないからＱクラス辞めたんじゃないの？」



迷惑…かけたくない、から。


─『あたしずっと甘えてた分返すね』

「…！」


ああ…、そうだ。
そういう意味だったのか。



「リュウが笑わなきゃ、ユイが帰ってきたときに悲しむよ」



ふと何かが軽くなったような気がした。