探偵学園Q

「……優衣…！！！！」




どこにもユイの姿はなくて、いくら名前を叫んでも、まるで、そんな人物は存在していなかったみたいに物音ひとつしなかった。


風も吹かない。
鳥の鳴き声もしない。
太陽も雲の影に隠れた。


聞こえるのは僕自身の酸素を必死に吸い込もうとする音だけで、世界はこんなにも静かで孤独にさせるものなんだとますます精神を追い込ませる。












ガサッ

「……あ…れ…。紙が二枚…？」




どれくらいの時間がすぎたんだろうか。

ただ無心で立っていた僕を、握り締めていた手紙の落ちる音が我に返らせた。


一枚しかないと思っていた紙からもう一枚の紙切れが地面に落ちる。




「……何だこれ。何も書いてなんか…な………っ！…」




真っ白だと思ったその紙を拾い上げようとした瞬間、たった六文字の小さな文字を見て、僕のすべてが止まった。