「…ッ!!!っぐ…」

「ああ、始まりましたか。死へのカウントダウンが」



頭がおかしくなりそうな感覚に頭を抱えてうずくまる。

これは何…?



-「Qクラスやめます」


―「リュウ待って?!」



ビデオテープが巻き戻されるような感覚に吐き気がしながら、必死に嘔吐しそうになるのをこらえる。



―「…リュウが好きだよ」


―「ずっとよろしくね!」



記憶が巻き戻されていく。

時々飛びそうになる意識を拳を握りしめて必死に耐えた。

こんなの残酷すぎる。
あたしに与えられた『死』は、生ぬるい死ではなかった。



ー「お任せください、ハデス様」


ー「外に出てみたいな…」




すべての記憶が消えて、あたしがなくなっても、彼はあたしを殺してはくれない。

すべての、記憶がなくなっても………

え……?



「ッ!!!!!」




まさか…っ。

驚きが隠せない。
まさか彼がそんなこと…、でもきっと、いやそうなんだ。