「Qクラスはどうです?」

「…無事に誰にも怪しまれず編入できました」

「……クスクス。そうか。」



ここはいつものあたしの小屋。

黒で基調された部屋は妙に、あたしの心を落ち着かせる。
電球のないあたしの部屋は、月の光だけがわずかに頼りだった。



「リュウ様はQクラスでどのようにおすごしです?」

「リュウも意外とクラスに馴染んでいて」
「…リュウ?」



突然ケルベロスの声色が低くなる。

顔をあげようとすると、頬に強烈な痛みを感じた。



「自分の身分を考えろ。お前がキング・ハデスのお気に入りじゃなかったら、今すぐこの場で催眠をかけてやるとこだった」



あたしを見下ろす冷たい表情に背筋を冷たい何かが通り抜けていく感じをおぼえる。