探偵学園Q

「そうじゃないの?」



──ゾクッ

まさに背筋が凍った。
只の14歳の少女がする表情じゃない。



「あたしのこと調べてたくせに」



“コイツハキケン”

探偵としての本能が危険を知らせる。



「なぜわかった?」



自然と自分でもわかるくらい顔が引き締まった。



「…あたしを見る目が探偵の眼だったから」

「……ははっ、さすが異例に団先生が編入を認めただけあるな」

「どーも。それで?どんな情報が入った?」

「それが何も。血縁関係からなにからまるでガードされてるみてーに情報がとれねえ」

「…ガードね。たしかにそうかも」



そう言った山内の声は所々かすれていて今にも泣き出しそうなくらいに悲痛な声だった。

背中からしかわからないさっきまでと違う様子におかしいと感じながらも、口は次の言葉へと移っていく。



「おまえ何者だ?」



焦りが止まらない。



「……調べてみなよ」



しかし、山内の口から出てきた言葉は俺の想像とは違ったものだった。



「たぶんおもしろい捜査結果が出るから」

「お、おもしろい?」



おもしろいの意味がわからない。

どういう意味…










「…………けて」