探偵学園Q

その日の夜、あたしはまた夢を見た。

このあいだも夢に出てきた男の人と小さい頃の…あたし?



「…やっと捕まえたか。裏切り者は生かしておくにはわけなはいかない」

「パパを離して!」

「……この子が優衣か。たしかに利口そうな顔立ちをしているな」

「パパを離してよっ!」

「優衣逃げろ!」




倉庫のような場所に、押さえ付けられている男の人と…泣き叫ぶあたし。

これはただの夢?

それとも…過去の現実?




「優衣早く逃げるんだ!」

「パパ…っ「山内!!」




一瞬目を疑った。

なんで団先生が…。
なんであたしの名字…やっぱりパパなの?


よく周りを見るともう一人倒れている人がいた。

誰……?




「山内!連城!」




叫んで近寄ろうとした団先生の足を誰かがめがけて発砲する。



「ぐあ…あああ!」




頭が痛い。

撃たれたのは団先生なのに…頭が痛いよ…っ。


―…ズキッ

そこでいきなり情景が変わった。




「僕に金輪際近づくな」

「リュウ…待って?!」




これはこの間の…。

いまでも思い出すだけで胸が痛む。
あたしを冷ややかな軽蔑した目で見たリュウが頭からずっと離れていなかった。