勇樹は仕事を休み、一日二人で過ごした。


「天気いいのに、出掛けられないの、つまーんなーい!」


私はむくれた。

この足じゃまともに歩けない。

勇樹も…あんな顔だしな…



結局借りてあったDVDを見たり、お喋りしたり


なんだかんだ言っても、誰にも邪魔されずに

こうして二人だけの空間にいられることが嬉しかった。



そんな楽しい時間に限って、あっという間に感じるもの…


勇樹の顔の腫れは、見ただけで目を逸らしたくなるほどで

それでも、いつまでも此処にいるわけにもいかず

その日の晩には帰ることとなった。




「ねぇ、そんな顔で帰ったらビックリされちゃうね」


「ん〜…まぁしょうがないっしょ!
上手く言うから大丈夫だよ」


勇樹は私の頭をポンポンと軽く叩いた。


「…ホントごめん」


「また謝るー、もういいから。
あっ、下まで送らなくていいぞ!」


私の足元をチラリと見て、勇樹は帰って行った。