「美凪、俺、美凪じゃないとダメなんだ…
やっぱりお前がいないとダメなんだ」



その真剣な目に吸い込まれといきそうで

私は目を反らせた。



「なぁ、美凪?あいつのことはケリをつける。
だから…俺の側にいてくれないか?」





あたしも勇樹が好き。


ずっとずぅーと


どこかで待ってた。



でも……



ちぃちゃんのこと


言わなきゃ…!



「…あたし……」

そう言いかけると勇樹は私をまた抱きしめた。


「お願いだ…俺の側にいてくれ…」


肩が少し震えていた。


「ゆう…き?」

顔を見ると、勇樹は泣いていた。


「……もう…疲れたんだ…」


私は背中に回した手に力を込めた。


「勇樹!あたしずっと忘れられなかった…」






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