水面が揺れる度に、陽の光が反射して
キラキラと眩しいほどに輝いていた。
案の定人気はなく
穏やかな波の動きに合わせるように
何隻も浮かんだヨットも
同じリズムで揺れていた。
帆を下ろし、次に海へと漕ぎ出されるまで
暫く休息を与えられているように
静かに静かに波に自らを委ねたままのヨット…
私もまたヨットと同じように
重い鎖に繋がれたまま
自ら漕ぎ出すこともできず
ただ流れに身を委ねながら
先の見えない不安を抱え、立ち止まっているだけだった。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…