「…どおりで。先輩達なんでわざわざ固い棚の上に寝るのかなと思ったんだよ。」
机やイスを並べて寝たり、じゃなきゃ何かを敷いてる先輩もいた。
大きさといい、数といい、この赤い点々十中八九
ダニだ。
先輩達は知ってて黙ってたのか…。
経験済みってこと?
「なんかの病気っぽくてキモイ…。」
あまり痒くないけど、もうここには寝るまい。
次々と起きてきた子が自分の惨状に驚く。
もう慣れてきた私達はその様子を見て少し笑えた。
安心させるために自分達も同じだと手足を見せる。
気休めにしかならないけど。
でも不思議と顔まではあまり刺されてない。
夕べ寝る時にタオルケット一枚は枕にした方がいいと先輩から忠告を受けた。
最低限の忠告はしてくれたわけだ。
大変だったけど、時がすぎればみんなで騒いで結局それもおかしい気持ちになった。
騒げるみんながいると、どんなことでもなかば面白い。