ということで、自然と一か所に集まってきた。
そうすると、

「私クラリネット吹いてみたーい。」
「じゃあ私ホルン。」

と、いつのまにか楽器交換会。

みんな肺活量はそれなりにあるので音は鳴る。

「かえちゃん、ドの音はこれでいいの?」

トランペットの美里達まで加わって、私は後輩の手が離れたというのにまた指使いを教えている。

「うん、そうそう。」
「ありがとう。」

フルートが吹きたかったらしい美里はにっこり笑う。
嬉しそうでこっちもうれしくなる。

そいう私の手にはやっぱり吹いてみたかったトランペット。
美里に教わっている。
三本しかないから色んな形を覚えないといけなくて難しい。

「ホルン空いたよ~。」
「あ、私次吹きた~い。」

一通りの楽器を吹いてみる。
もう一生吹けないかもしれないし。

木管は金管楽器、金管楽器は木管に特に興味を示す。

 う~んトロンボーンのスライド位置がわからないのが残念だ。

トロンボーンは後輩しかやっていない。