また別の日。

「今日山上憶良さんから手紙が来たよ。」

「誰だよ。」

「歌人らしい。」

「国語の時間に手紙書いたんだね。」

「うける、勉強しろよ。」

「手紙には勉強のしすぎでおかしくなってるって。」

「もともとおかしいけどね。」

「えーそれはひどいよ。否定はしないけど。」

「いや、君も十分変だから。」

「まともなのは私ぐらい?」

「…」

「みんなで黙るのはやめて…」



そんな感じで、私たちなりに受験モードに入っていた。