吹いて奏でて楽しみましょう


「は~やれやれだな。

今の位置覚えとけよ~。
言っておくが、教室がせまいこともあって、今はこの配置だけど、
本番ではパーカスは一番後ろだし、チューバやユンフォも場合によっては後ろに行ってもらう。」

今、一番後ろの台に座っているのは、トランペットとトロンボーンだ。

「あと、ホルンとかサックスも、まあ変わるかもしれんが…」

そのホルンやサックスは、一番最後まで配置変えを繰り返していた。

他にもバスクラを、クラリネットとサックスのどの位置に置くかとか、重量系楽器が入らないとか、まぁいろいろ…。


 なんだかややこしいんだな~。


と思っていたが、ここからがまた…

「で、チューニングは終わったのか?」

「はい。一応。」

配置変えの最中、暇な楽器はチューナーで音合わせを済ませていた。

初心者は管を抜いたり、入れたりなかなか定まらなかったが。


「じゃあ、とりあえずB♭出して。」

先生がサッと腕を上げる。

「楽器、構えて。」
私がボ~ッとしている後輩に小声で言うと、

先生が手を降ろした。

「指揮者が手を上げたら、楽器を構えるんだぞ~、練習だ。」

と言って、上げ下げを繰り返す。

「手や指揮棒をふったら音を出すんだ。慣れるまでは、口で言うけど。」

そう言うと、手を振りながらサン、ハイッの合図を出した。


~♪


「…ま、初日はこんなもんかでいいか。」

何回か繰り返してサッサと曲に移ろうとする先生。

時計を見ると確かに時間がない。


「そうだな、合奏初めての子は聞いてるだけでいいぞ。
と言いたい所だが、

初心者が多すぎるから、できるやつは参加するように。

ただ無理はするなよ。楽譜を追ってけよ。」

「はい!」


~♪


一通り、曲を吹いていく。合奏初の子もそれぞれの力量に合わせて吹いたり、見たり、どこをやっているのか聞いたりしている子もいた。