吹いて奏でて楽しみましょう


「えっと、ピッコロはどこだろうか?」

あれから、音楽室の机をすべて隣のオープンスペースに出し、椅子だけを合奏体型に並べた。


 フルートは前列の指揮者に向かって一番右側ってのは合ってるはずだが。

チラッと後ろを見る。

 パーカスってこの位置だっけ?

一昨年をさかのぼり、違和感を感じる。

パーカスの位置が近い。

 いやいやそれより!ピッコロは右端?左端?う~ん先輩どこに座ってたっけ~?

 そもそも、ファーストは…

 あ!私一番端のほうに座ってた気がする。
ということは、ファーストは指揮者側か。

「あれ?待てよ?」

 じゃあ、ピッコロも指揮者側?
なんか端っこだった気もするけどな~。

 去年のコンクールで見た他校の並びと混同してる?

 でも、音の高い楽器からの並びならやっぱりここか。

私はとりあえず、指揮者から一番遠い右端を選んだ。

近くの台に出番がくるのかわからないが、フルートを置いておく。

「他のフルートどうしよう?」

「あ、楓そこに座るの?じゃあやっぱり、私も右端かな?」

ソプラノクラリネットの莉奈が声をかけてきた。

莉奈の楽器は一昨年吹いてる人すらいなかったからな~。

「なんか並びが微妙に忘れてるよね。」
見れば、そこここで座る位置を迷っている光景が見受けられる。

「ホルンはこの後ろだったよ。」

「ユンフォは?」
「チューバは?」
「そもそもコントラバスって今年初めてだし。」
「でも、なんか左っぽい。」

パーカスは単に元々の練習位置から動いてないだけらしい。


「先生が来ないとわからないんじゃない?」

「とりあえず楽器同士で適当に座っとくか。」

「チューニング~」

「チューナーってどう使うんだっけ?」

「てか、どこにあるの?」

「楽器庫?」

「あれ使えるのかな?」


なんか、すでにパニック状態。