「茜いる?」
「あ~茜先輩はさっきまでいたんですけど~」
茜も部長だから最近は一所にいない。
莉奈もいないし。
「わかった。ありがとう。」
ポテポテと歩きながら、茜を探そうか、放課後先生が来るのに賭けて待つか考えていると。
「こんにちはー!」
「こんにちはー!」
と、声が上がった。
ん?誰か来たのか?
あ。
ナイスタイミングで先生が登場した。
「…というわけで、貴子ちゃんには明日からでももう一曲の練習をしてもらおうかと思ってるんですけどー、いいですかね?」
「あー別にいいよ。貴子なら大丈夫だろ。」
「はい、では。」
あっさり用件を終え、練習に戻る。
やれやれ、これだけの相談でも手間かかるんだもんな~。
ただでさえ、こっちは練習不足なのに。
正直めんどい。
なのに、以前より人数が増えたせいで相談ごとも増えた。
前なら、自分だけの問題だから自分で適当にすませられたが、人(後輩)のことになると、自己判断が難しい。
加えて、先生までもが、いや、今や全員が前より忙しそう。
人数多いって大変なんだな。
そうしみじみ思いながら、練習に移ろうとすると、
「楓せんぱ~い!ここ教えて下さ~い。」
……
はいはい。



