吹いて奏でて楽しみましょう


翌日。

~♪

お~やってる、やってる。

最近、後輩達の部活に来る早さが私より早い。

廊下側から見えるガラス越しの教室をチラと見ると、昨日同様、全員揃っていた。

 こりゃあ、今まで遅く来てたな。

そう思いつつ、ドアを開けると、

「あ!楓先輩!」

あいさつもそこそこに楽譜を持って近づいてきた。

 な、何?!なんかこわいよ?

 今までいきなり向こうから近づいてくることはなかったのに。

「曲でわからないところがあるんです~!教えて下さい。」

 なんだそういうことか。

予想外の熱心さに押されつつ、

「いいよ。ちょっと待っててね。」

と言って、いそいそと準備をする。

 ん?

「そういえば、基礎練は終わったの?」

「はい!」

 はやっ!いつから来てたんだよ!
そりゃ、今日は私も放課後用事があって早く来れなかったけど。


 はっ、待てよ。この分だと私、今日は曲はおろか、基礎練までできないんじゃ…。

思わず手を止めていると、

「あの~楓先輩?」

「あ!はいはい。ちょっとお待ちを~」