時は戻って、フルートの後輩達はそれぞれの個性を見せていた。
貴子ちゃんは特に言うこともなく、真面目にやっている。
最後に入った藍理ちゃんは二日目には試しにやらせたタンギングをやってみせ、私を驚かせた。
「すごいじゃん!こんなに早くタンギングできた子なんていないよ!」
私の言葉に藍理ちゃんは照れつつも喜んでいた。
しかし、気になるのはあと二人との距離だった。
同じ一年生なのに前と後ろで離れて練習している。
これでは藍理ちゃんが孤立してしまうんじゃないだろうか?
と心配した私は、自然と仲良くなるのを待たず、藍理ちゃんを二人に紹介して同じ場所で練習させた。
しばらく様子を見ているとそれなりに話をしたり馴染めているようだ。
良かった、良かった。
少し羨ましくもあるが…。
しかし、三人は仲良くなったのだが孤立したのは藍理ちゃんじゃなかった。



