吹いて奏でて楽しみましょう


 う~ん…。

少し悩んで、彼女達の方に向かった。

気づいて、練習し出す二人。

「どう?タイム伸びた?」

私はにこやかに話しかける。

二人見合ってどう返事していいか迷っている様子。

 試してみるか。

「じゃあ、一人ずつ計ってみよっか!」

そう言ってメトロノームをセットして後輩の前に置く。

不安そうな様子を見て、

「大丈夫!大丈夫!短くても気にしないで。」

と声をかける。

「じゃあ、洋子(ヨウコ)ちゃんから。」

「はい。」

♪ー

「5秒。うんまあまあだね!」

 意外と肺活量はあるみたい。

「つぎは佳子(ヨシコ)ちゃん」

「…はい。」

が、なかなかタイミングがつかめず、私が「3、はい!」と促す。

♪ー

「2秒か…」

 タイミングが掴めないせいでうまく息が出し切れてないのかな?

「もう一度やってみようか。リラックスして、自分のタイミングでいいよ。」

「はい…。」

♪ー

何回かやってみたがし、あまりタイムは伸びない。

洋子ちゃんが意外とうまいからな…気にしないというわけにもいかないか…いや、それにしても…

記録がなかなか伸びないとどつぼにハマるのはわかる。でもあんなにおしゃべりしてたら、上がるもんも上がらないぞ。

 とは言え、まだ入ったばかり。単調な練習に飽きるのは仕方ないか。

 よし。