吹いて奏でて楽しみましょう


席に着いて、他校の演奏を鑑賞する。


サックスのアンサンブルは意外と多いのだが、一人だけ座っているという学校はない。

しかも立って吹いている所が多いのは何故だろう?

 バリトンがかわいそうだ。

勝手にそう思う私だが、本人達はそんなこと考えてないだろう。

さらには、やはりと言うべきか、マイアミビーチルンバのような、妙な曲をチョイスしている学校も、無い。

「みんな、いいな~普通の曲で。」

誰しもがそう思った。

何か違うコンクールにエントリーしたような気さえする。

曲のジャンルが違うため、比べようもない。


そんなことを思いながらも、鑑賞を楽しんでいると、あっという間に全ての演奏が終わった。

ついに、審査発表!


「銀、とれてるといいね~。」

賞なんて二の次と考えていた私たちも、ここにくるとやはりいい成績が欲しいと思ってしまう。

「でも、やっぱり銅かなぁ?」

「それ、ダジャレ?」

「違うし。」

「銅賞だったら少しヘコむ。」

「先生が良かったって言ってたよね?」

「あ~もう、何でもいいから早く結果が知りたい!」

「銅賞なら知らなくてもいいかも…。」

「え~白黒はっきりさせないと気持ち悪いよ。」

「ここで金賞の話がでないのもなんか悲しいよね。」

「金賞は絶対ない。」

「もう曲からして有り得ない。」



『では、審査発表に移ります。』

そのアナウンスでシーンと静まり返る。