吹いて奏でて楽しみましょう


~♪

「みんな、ひどい…。」

莉奈と茜が笑っている。

「だって…。私達の楽譜と違う~。こんなメロディーCDにあったっけ?」

茜が言うと、

「あったよ。」

恵が返した。

「恵、知ってたの!?」

「うん。」

「は~さすがだね。」

 他のパートも聞き分けているなんて。自分でも気づかないのに。かなりバカ。

「まさか、この曲でいかないよね?」

私がみんなに問いかける。

「う~ん、曲変えなさそう。あの先生だし。」

莉奈が諦め顔で言う。

「え~!でも一応他の曲も考えてみるって言ってたじゃん。」

一縷の望みをかけて言うと。

「…難しいんじゃない?」

 みんなあんなに嫌がってたのに!?一体何があったのさ!?



「どうだ?曲の方は?」

「若干1名、すごくブルーになってる人がいます。」

「誰?」

「楓。」

「え!?楓?なんで?どうした?」

「…」

私がどう答えたらいいものか迷っていると。

「だって先生、楓のパートすごい怪しいよ。」

「そうそう。それで落ち込んでんの。」

茜と莉奈が代弁。

「ん~そうか~。ま、でもみんなで合わせれば、そんなに気にならないって!
かっこいい所なんだぞ。こう、低い音で渋い…」

先生が必死に説明するのを上の空で聞きながら、

 あ~やっぱり曲変えないんだな~。と確信だけが膨らんだ。