吹いて奏でて楽しみましょう


先生が去った後、しばらく無言のまま作業に移ったが、莉奈が沈黙を破った。

「なんで茜だけ?」

「たぶん、部長だからじゃないかな?」

真弓が言う。

「茜、ごめんね…」

恵が謝った。次々とみんなから謝られる茜。

「ううん、私も遊んでたし。」

「でも…」

言葉が続かない。

「何、話すのかな?」

正直な莉奈は浮かんだ疑問を次々と言う。

「部活停止とか?」

「こわっ」

「…怒られるのかな?」

「茜だけ?」

「でも、そんな感じだよね?」

茜はずっと無言だ。無理もない。


しばらくして、茜が呼ばれた。



「私達どうする?」

「準備室の隣の部室で待っておこう。なんかあったら、助けられるかもしれないし。」

「でも、私達が悪いんだよね。」

「まあ、そうだけど、様子も気になるし。」

「そうだね。」


ということで、残りはそろそろと部室に入った。

「ひゃ~こわい。」

「茜、大丈夫かな?」

「怒鳴り声とか聞こえないね。」


廊下から覗いてみると、茜が立って話を聞いているのが見える。

が、内容は聞こえない。

これ以上、近づくのもダメらしい。

「何、話してるのかなあ?」


かなり、長い時間が経った。


「長くない?」

「まだ終わらないの?」


結局、茜が戻ったのはそれから30分以上経ってからだ。