~♪

「…なんか妖しいメロディー…」


「失礼な。これも有名な曲の一つなんだぞ。」

「聴いたことあるけど、タイトルはなんですか?」

「ムーンライトセレナーデ。」

「タイトルも妖しい…」


~♪


「あ!これも知ってる!」

「よくテレビとかで流れるよね!?」

「なんかマジックとかショーとか…」

あはは!と笑った。


「これがさっき配ったやつだ。」


「…」


「えー!?これやるのー?」

「なんか難しそう。」

「テンポ早っ!」


「まーこれは、プロが吹いてるから。吹けるとカッコイいぞー。」


みんなさっきの楽譜に目を通す。

「あ、でもスケールとかないや。」

「この3連符の羅列難しいよ。」


恵が言う。元々サックスだからわかるんだろう。


「あー確かに、そこはサックスの見せ場だけど、難しいらしいな。
トランペットも最後高いし…。」


顧問はトランペット専門である。

見ると、里美達が蒼白になっている。


「あと、みんなが知ってる曲、いくつか借りてくるから。
解散。」