「グレン・ミラーはビックバンドの世界では有名な作曲家で、バンド名でもある。
今、CDかけるから。みんな聴いたことあるはずだ。」


先生はそう言うと、CDをかけた。


~♪


「あー、なんか聴いたことある。」

「なんかじゃないだろう。とっても有名なんだぞ!『真珠の首飾り』と言うんだ。知らんのか?」


~♪


曲が変わった。

「…ん、あーこれはよく聴くかも…名前なんだっけ?」

「アメリカンパトロールだ。」

「へー。行進曲とかにあったような…」

「あ~わかる!もっとマーチみたいな感じだよね。」

茜と恵が話す。

今、流れてるアメリカンパトロールは、行進曲のような一律なリズムではなく、まさしくジャズ、と言った感じで裏拍が多く、軽快だ。


「なんか、カッコイいね。」


「グレン・ミラーのだからな。」


~♪


また曲が変わる。

「え?これもしかして…小学校で習わなかった?」

「あ、茶色の小瓶だ!」

「あーそれ!それ!」


「なんだ。茶色の小瓶は知ってるのか?」

「小学校で習ったもん。え?これもグレンミラー?」

「そうだぞ。」

「うそ~?」


 確かに小学校で習ったのと違って、これもまた、リズムがカッコイい。