いろいろゴタゴタしながら、出口にたどりついた。


怖さはなかったが、中のバカバカしいパニックさに笑いが止まらなかった。


「なんかおかしかったね~」

「うん。私楓だと思って知らない人の手握ったら、その人びっくりしてた。」

「ウソ~!綾、ウケる。脅す側にまわってどうすんの?」

「だって全然見えないんだもん。」

「あははっ!」



ぺちゃくちゃおしゃべりしながら歩いてると、日はあっという間に傾いていった。