吹いて奏でて楽しみましょう



 待てよ?準備って。

「またあのシート張っただけのトラックなのかな?」


私は小声で琴子に言う。



不安もつかの間、楽器を運ぶトラックは少しマシになっていた。


「あ、さすがに大会だから前のトラックはやめたんですね。」

パーカスの先輩が顧問に言う。

「ん?いや、前のトラックは予約ができなかったんだ。」

「…」

 その言葉に絶句する先輩。またあれで行こうとしてたのかよ!

「なんてな。冗談だ。」

 笑えねー。


何はともあれ、あれから少し成長した私達は積み荷も吹奏楽祭の時よりはスムーズに運び、会場へ向かった。