「あのスケール絶対ムリ!」
「できる気がしない。」
「え?クラリネットもあるの?」
帰り道、私はクラリネットとサックス、ホルンの子と一緒だ。
どうやら木管楽器はほとんど同じ所にスケールがあるらしい。
みんな当然のことながら、それを一番の難題としていた。
「今度のは大会だから完璧に吹けなくちゃいけないんじゃない?」
「あれを?信じらんない!まさかでしょ?」
「でも、先輩達結構厳しいから、できなかったら…」
「大会っていつ?」
「たぶん夏休み入ってからすぐだと思う。」
「だとしたら、7月末か良くて8月最初?」
今は6月。
「ウソ!あと2ヶ月もないんじゃない!?」
「私それまでに出来る気しないよ!」
「私も。」
「あ~終わった!」
しかし、3年の言うことは絶対で。
私達は次の日から不安を抱えつつもスケールの練習に没頭した。



