今日の放課後、数学の準備室に来るのがいつもより遅かった。

ここに来たから、まぁ良い。

だが、莉緒があまりにも暗すぎる。

『どうした?』

なるべく、優しく言ってみた。

「だいじょう゛ぶ」

絶対、大丈夫じゃねえだろ。俺様に隠し事なんて出来るはずがない。

『なわけないだろ。』