赤いサンタ.黒いサンタ

北村婦人警官は応接室の外に立っていた。



「北村さ~ん!」



一人の警察官が話しかける…。



「どうしたの?」



「いや、羽山翔の捜索をしていたんですが、ここにいるって聞いたんで…。」



「今沢木警部が話を聞いているわ。」



「そうですか…、さっき確認したのですが、被害者は合計40人にものぼったそうです。」



「全員アレだった?」



「はい…、皆首から上がありませんでした。」



「そう…、となると唯一生き残ったのはあの子だけか…。」



北村は応接室にいる翔の顔を見て言った…。



「北村さんは羽山翔の仕業だと思いますか?」



「バカね、あんな子供が一人で40人も殺せる訳ないじゃない。」



「ですよね、警部は何を考えているのでしょうか?」



「直接犯行を行わなくても、何らかの関係はあるはず…、だからこうして事情を聞いているんでしょうが。」



「はぁ…なるほど。」



二人が話していると…沢木警部は立ち上がり、二人のもとへやって来た。